仕事を続けるために重要なヘルパーズハイ

少子高齢化が進む日本では介護職の需要は日夜高くなり続けており、なかなか現場が望むほどの供給が得られていないというのが現状だ。当然現場で介護職に従事する職員が足りていないため、限られた人数一人ひとりの業務量は増えるのだからどうしても忙しく駆け回ることになる側面があり、介護は現状では激務になる可能性もある大変な仕事だと言えるだろう。しかし職業としてはこれからも需要が減る可能性は低く、将来性や安定性の有る仕事であるため、できるならば続けていきたいと考えている介護職員たちは多い。

当然のことながらそのような状況において、国が何もしていないということはない。介護職員処遇改善加算などによって職場環境の改善などの対策を行っている。だがそれだけでは不十分だ。それによってモチベーションを得るにはまず自分が心の余裕や幸福感を感じられているかどうかが重要になってくる。

そこで大きな助けとなるのがヘルパーズハイと言われる身体の作用だ。これは誰かの役に立てている実感を持った時、または人に感謝されてそれを強く実感した時にドーパミンという脳内物質が分泌される現象のことを指している。ドーパミンの分泌によって辛さは悲しさ、ネガティブな考えなどが抑制され、同時に集中力や意欲が強化されて、考えがポジティブになりやすくなるという効果がある。介護をする上で人の役に立っているという事を強く意識する事でヘルパーズハイは起きやすくなるため、普段から自分のやった介護がどの様に人を助けているのかを意識することが介護職を続ける上でも重要となってくるだろう。