身につけるべきスキルの詳細

介護職に従事する人は介護関係の資格や介助スキル以外にも、様々なスキルが求められる。

中でも観察眼は高齢者の状態のわずかな違いを知るのに不可欠と言っても過言ではない。介護の現場では多くの高齢者に対して介助作業を行うが、毎日のように接しているとわずかな違いを見落とすおそれがある。単に体を支えたり歩行を促すだけではなく、体全体の状態を万遍なく見ることができる冷静な姿勢が重要だ。また、細かい動きも把握していれば高齢者本人も自覚していない体調の変化に気づくことができる。介護職は高齢者への労わりの姿勢に基づいて取り組む仕事であり、優れた観察眼を持つことは質の高い介護を行う必須条件である。

また、介護職を長く続けるには自身の体調管理にも一切の隙がないことが重要な条件である。要介護者の体を支えるときに肩や腰に多大な負担がかかることも珍しくないので、人によっては早々にリタイアしてしまう可能性もあるのが介護職の仕事だ。自身の体の具合を正しく把握し、適切にケアを行う判断力も介護職に就く者が持つべきスキルと言えるだろう。短時間で十分な休息を取るための方法を熟知する他、ストレスの発散にも精通していることが心身を健やかに保つための条件だ。介護職は何よりも体調が良好でなければ続かない仕事なので、自分自身への労わりを忘れてはいけない。病気や怪我を避けるためにも毎日の暮らしの中で正しい体調管理に努めることが重要だ。